想いが込められた世界でたった一つしかない鹿革の振袖袴

私は奈良県の南部に位置する十津川村で猟師をしています。近年、鹿や猪などの害獣がもたらす被害が深刻化しています。そんな害獣の生態数を整えるために、害獣を駆除する「猟師」をいう仕事があります。

ならまちにて 撮影者:@naocchi_shashin

そんな中、駆除された鹿・猪の約9割が廃棄されていることをご存知でしょうか。“命を頂いてるからこそ無駄にしない活動を”を目標に十津川じびえ塾では害獣の有効活用に取り組んでいます。

最初に考えたデザイン画

この作品もその活動の大きな1歩となりました。今年二十歳の節目に鹿革で作った振袖を着たい!!その願いを奈良産業(株)さん・大原和服専門学園さんにご協力していただき、実現することができました。

成人式の髪飾りも鹿の角で作りました.

全て鹿革で、裾さばきなどを考え振袖と袴に分けました。柄はわたしのふるさと 十津川村の清流・鹿を表す紅葉を金彩で描きました。

金彩のもみじの位置を考え、彩色も一緒に行いました。

様々な想いが込められた世界でたった一つしかない鹿革の振袖袴となりました この鹿革の振袖袴をきっかけに、鹿革の魅力をはじめ害獣問題の理解が進めばと願っています。 

十津川じびえ塾 中垣 十秋

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