着物は、リーズナブルなものから高級なものまで幅広くあり、高級な着物があることで、昔からの手仕事の染色や織物が、全国各地で数多く継承され現在まで続いています。
古くからの草木染の染料の1つ「紅花」がよくわかるドキュメンタリー映画をご紹介します。
紅花の産地で全国的に有名な地域が山形県です。スタジオジブリの映画「おもいでぽろぽろ(監督:高畑勲」の中でも紅花のシーンが紹介されています。江戸時代にはこの紅花が、京都や江戸(東京)の大消費地で口紅や染物の染料として評価され、山形の地域経済を支えていた宝です。それが時代の流れで地元山形の方もあまり知らなくなってきました。 その中で、それを伝えたい紅花農家の長瀬さんの思いから映画になった「紅花の守人」。続いているもの=伝統の理由やそれに携わる人々の心が実感できる映画です。
伝統的な紅花に携わる人々のドキュメンタリー映画ですが、物が飽和し、どこでどのように働くかも自由な今の時代にどのように生きるのが豊か?のヒントがもらえる映画だと思います。
また、あらゆる伝統の世界で生きている人々の思いを「紅花の守人」から感じ取っていただきたいです。
全国には、この紅花のようなストーリーを持った着物の染織品が数多く残っています。
是非、そのような目で皆さんの地域を見ると新しい発見があると思います。見る人にふるさとや地域の歴史を考えさせる「文化エンターテイメント」という新しいジャンルを創造している映画だと思います。
より知りたい方は、東京・中野での初日舞台あいさつをご覧ください。監督の佐藤広一さんとこの映画でナレーションをされている今井美樹さんがお話しされています。
9月3日より全国各地で順次公開される予定です。大阪は10月8日からです。皆さんの近くでも公開されると思いますので是非、ご覧いただきコロナで忘れかけていた温かいものを思い出すことができる映画です。ぜひご覧ください。