着物と一般的に呼ばれる前の江戸時代までは絹の袷(あわせ)の着物を「小袖」と呼んでいました。平安装束の十二単衣等の袖口を縫わずにすべて広げている「大袖」に対して、下着に着ていたものを「小袖」と呼ぶようになりました。
通常 絹は100年以上経つと劣化がすすみ、江戸時代までの着物は、古代裂(こだいぎれ)・古裂(こぎれ)と呼ばれ、残っているものが大変少なく貴重なものです。
①小袖裂貼装屛風(6点貼装) 国立歴史民俗博物館蔵
野村コレクションとは、京都の美術商であり小袖を中心とする近世日本の衣裳の蒐集家でもあった野村正治郎(1880-1943)が築きあげた服飾品・装身具の一大コレクションです。小袖、衣桁にかかった小袖をかたどった「小袖雛形屛風(こそでひながたびょうぶ)」ほか小袖裂や髪飾り袋物等、その数は1000点を優に越えています。
②小袖裂貼装屛風(8点貼装) 国立歴史民俗博物館蔵
③小袖裂貼装屛風(7点貼装) 国立歴史民俗博物館蔵
今回展示する小袖裂を貼装した3点の2曲1隻屛風は、野村コレクションのうちに含まれ、近年新たに発見された資料で、一般に公開するのは初めてとなります。
江戸時代の染織美・断片となった小袖裂からきものっくしてみませんか。
主催:大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館
開催期間:2024年1月5日(金)~ 2024年2月4日(日)
料金:一般600円/大学生250円 高校生以下無料
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※障がい者手帳等保持者は手帳等の提示により、介助者と共に入館無料です。
※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。
※博物館の半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑(入苑は16:00まで)にご入場できます。
また、 植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。
会場 国立歴史民俗博物館 第3展示室 特集展示室
開館時間9:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日 2024年1月9日(火)、15日(月)、22日(月)、29日(月)