呉服神社(くれはじんじゃ)・大阪府池田市

大阪府池田市室町に呉服神社があります。呉服の呼び名ですが、「ごふく」ではなく「くれは」と呼びます。呉(くれ)と服(はとり)が、つづまって「くれは」と呼ばれるようになったと言われています。

呉服神社には、第15代・応神天皇の御代に呉(くれ)の国より渡来し、織物、染色の技術を我が国に伝えたとされている呉服(くれはとり)という女性がお祀りされています。呉服が没した第16代・仁徳天皇76年(385年)の翌年に、神祠を建て呉服を祀ったのが起こりで、家業繁栄、手芸上達のご利益があると言われています。

呉服神社の神紋(しんもん※神社の紋章のこと)は、糸車が用いられており、かつて呉服の里といわれた池田市も紋が糸巻きになっております。

呉服神社の神紋・呉の字が入った糸車

もともとは呉服(くれは)という海外から渡来した技術で織った絹織物が、のちの時代に絹織物を呉服(ごふく)と呼ぶようになり、その小売店を呉服商(ごふくしょう)と呼ぶようになりました。今でも着物に関わる方が多く参拝に来られているとのことです。

呉服神社のお守り「くれは」は、災難から守ってもらえるもので色彩きれいな織物と染め物をあわせたお守りです。1年たつと神社にお戻しするのがよいとのことです。

また、住所も室町(むろまち)という地名で、今でも京都の室町通りは呉服問屋街で有名で、地名からも着物業界との関わりが感じられます。

呉服神社の見どころの1つが拝殿の桐竹と鳳凰のステンドグラスです。神社に西洋風のステンドグラスをはめられているところは少ないと思いますが、拝殿の中で参拝される方は、よく写真を撮られているとのことです。

拝殿に飾られている桐竹に鳳凰のステンドグラス

また、池田市が阪急の創始者・小林一三さんの故郷ということもあり、阪急沿線西国七福神に呉服神社内にある恵比寿神も入っていて、阪急宝塚線の「西国七福神朱印めぐり」では7社寺の参拝印を全部集めると阪急電鉄オリジナルグッズがプレゼントされるとのことです。

海外から渡来し、日本で織物や染め物を広めた呉服(くれは)さんを祀る呉服神社から、きものっくしてみませんか。

呉服神社

住所:〒563-0047 大阪府池田市室町7-4 

アクセス:阪急宝塚線「池田」駅より徒歩3分

TEL:072-753-2243