シルクを学ぶならシルク博物館

 着物の素材は今でも絹(シルク)が中心で、その肌ざわりや光沢感は身にまとう人に幸せを感じさせる魅力ある天然繊維です。

 昔、絹(シルク)の生産を独占していた中国に、世界の人々があこがれのシルクを手に入れたいと「シルクロード」呼ばれる交易ルートができるほどでした。絹糸をはいて繭(まゆ)をつくる「かいこ」は、漢字であらわすと「蚕」。天の虫とよばれるほどミラクル繊維をつくる虫ということが分かります。

 日本では、明治維新以降 富国強兵を目指し、外貨を獲得するための輸出品の中心がこの絹(シルク)でした。富岡製糸工場など近代化された製糸工場から横浜の港に絹糸が集められ世界に輸出されるようになりました。この横浜の地に横浜開港100年記念事業として、昭和34年(1959年)3月にシルク博物館が開設されました。

シルク博物館 外観写真 写真提供:シルク博物館
シルク博物館入口 写真提供:シルク博物館

1Fの「ふしぎファーム・かいこのふしぎ」では、「まゆるん」が説明する映像を見ながら、シルクを生み出す「かいこ」について学ぶことができます。館内では、生きた「かいこ」が育てられていて実際に見ることができます。タイミングがよければ、「かいこ」が「まゆ」を作っている様子をみることができます。

 この「まゆ」から糸ができるまで、そして、織りや染できれいな生地になる様々なつくり方も紹介、さらに、着物の展示もされています。

シルク博物館 着物常設展示 写真提供:シルク博物館

 シルク博物館では全国で創作活動をしている染織作家の方々や将来プロを目指す人々を支援するため2年に1回「全国染織作品展」を開催しています。全国から応募された多数の作品や入賞作品が展示されます。開催については、きものっくでもご紹介させていただきます。

全国染織作品展風景 写真提供:シルク博物館
くみひもワークショップ 写真提供:シルク博物館

 このシルク博物館では、蚕から織りや染めの方法、着物の展示までトータルで着物がつくられる流れを知ることができます。また、定期的にくみひもストラップ作りや手作り真綿・手紬糸の講習会も開催されています。シルクの魅力をしることからきものっくしてみませんか。

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開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで) 休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)

入館料:(個人)一般500円 シニア(65歳以上)大学生300円 高校生・小中学生100円

住 所:〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町1番地 シルクセンター2F

TEL:045-641-0841